永年 大相撲ファンとして年六場所を楽しんでいますが今年ほど面白い場所は無かったと記憶しています。
中でも私を楽しませてくれたのは「炎鵬」であった。この小さい体で15日間を続けることが出来るだろうかと同情心が先に立ち毎回ハラハラしながら応援しているのだが以前の「舞の海」を凌ぐ活躍であった。
久しぶりに本格派の力士である「朝の山」は決して逃げることなくひたすら左上手まわしを取ることに全神経を集中している姿が将来の大器を窺がわせるところです。(ちなみに小生が卒業した高等学校の同窓生でもあります。)今後の活躍と精進に期待しているところです。
今場所の主役となった「徳勝龍」は十両と幕内下位を行ったり来たりでパッとしない力士であったが持ち前の大きな太鼓腹を武器にひたすら押し相撲に徹してきたが年齢的にも力の衰えで押し返されることが多くなった。以前からも時々使っていたが土俵俵に足がかかると捨て身の「突き落とし」という技で救われることが多くなってきた。毎回同じ技を使うと周りの対戦力士は研究してその手には乗らなくなるのが一般的ですが今場所の徳勝龍は毎日のようにこの伝家のの宝刀「突き落とし」で 大関までも倒してしまったのだ。
「北の富士」「舞の海」の解説者も口を揃えて徳勝龍には神仏の様な何かが後押ししているようだ!ど話されていたが多くの相撲フアンも同じことを感じていたと思う。
場所前から全く注目されることの無い幕内の最下位力士がよもや優勝候補になるとは誰もが予測しなかったことだと思う。
場所の終盤には「正代」との一騎打ち状態になったが両方とも全く優勝は意識していませんとポーカーフェイスで涼しい顔をしているので不思議に思っていたが千秋楽の優勝インタビューで徳勝龍から「めっちゃ緊張していました!」本音を聞き人間らしさを感じました。彼の人間味が出た“泣き笑いのインタビュー”は多くのファンの胸を打ったことでしょう。
本来ならば横綱たちが次々に休場し大関はバタバタ倒れ 実に不甲斐ない場所に成る所であったが下位力士たちの大活躍で大いに楽しませてもらいました。
「炎鵬」「徳勝龍」「遠藤」「朝の海」は大相撲ファンが少なくなる傾向にある中で良く頑張ってくれたことはファンの一人として大変うれしく思いました。